環境植物と言われるケナフはアフリカ原産のアオイ科フヨウ属。わずか半年で高さ3〜4m、茎の太さが3〜4cmになり、生育が早い。
成育中に於いて二酸化炭素の吸着量が木の数倍あり、地球温暖化の主要原因と言われる二酸化炭素の増加を抑えることにも役立つ。
また土中の窒素やリンの吸収効率も大きく、環境浄化能力の優れた性質を持つ。
非木材系繊維資源としてのケナフ繊維は、かつて既存材料の代替が中心だったが、近年はポリ乳酸などのバイオプラスチックや他の石油系プラスチックとの複合物としての利用法が開発されている。
また、自動車や建材等の圧縮成形によるシート用途に限定されいたが、射出成形による電子機器筐体としても利用されるようになった。
ケナフから抽出したリグニンを原料としたナノカーボンが開発され、自動車用のエンジンオイルの潤滑剤として使用することにより、自動車の二酸化炭素排出量が削減される。